「当事者意識」から生まれるウェルビーイングに迫る

~何故、全国の学生へランチを届けるのか~
株式会社
PECOFREE
代表取締役CEO 
川浪 達雄 氏

飲食業界での修行から、起業まで

Q:幼少期・学生時代はどんな人物でしたか?

小学校のときは運動が結構好きで、中学校のときはどちらかっていうと、尾崎豊とかに感化されていました。笑

高校は工業のコンピュータ情報技術科に通いまして、そのときはまだITがそんなに盛んでもなく、スマホもないときでした。
パソコンを使っていれば、今後何かの役に立つかなとなんとなく思ってその学校に行きましたが1年間で挫折してやめて、働こうと思ったときに、そうだ「食」の道の方に行こう、と。

Q:コンピュータ系の学校と、飲食業界はだいぶ違うジャンルになると思います。飲食業界には長く勤められていらっしゃったと思うのですが、キャリアチェンジのモチベーションはどこにあったのでしょうか?

「コンピューターかっこいい」と思ってたけど違ったなと(笑)。学校を辞めたあとに、じゃあ手に職をと考えてそれこそ料理人ってかっこいいな、バーテンダーもいいなとか
そういう何かを作れるようになりたいと思い、お店で料理人として16歳から修行をやっているうちにお客様に喜んでもらえることが嬉しかったり楽しめるようになりました。

また、生産者や仕入れ会社の人たちから購入するうえで、そのときに「買ってくれてありがとう」や、「良い商品をありがとう」というその精神が僕は好きで魅力的だったんです。お互いがあって成立するマーケットって素敵だなと。また飲食店は会社の縮図と考えていて、どんな小さな飲食店でも、売上と利益管理もそうですし内装や外装、メニューに単価設定とマーケティング要素が左右されていたり、人の連携がしっかりとできていないとお店は回らないので、組織化や仕組み化も大事にしている、その部分がすごく奥が深いなって僕は若いときから思っていて、今後もそういった「食」という奥深い業界に一生関わっていたいなと思っていますね。

給食会社で気づいたニーズが起業のきっかけに

Q:起業に至るまでの経緯を伺っても良いでしょうか?

高校中退後は、16歳から24歳まで、様々なお店の店長やエリアマネジメント、新規店舗開発のマネージャーとして従事しました。
そんな中、結婚という節目も迎え、副業を探していたところ給食会社を見つけ、面接で「あなたの考えた料理は2万人に届けることができるんです」というお話を聞いて、単純に「すごいなと」と。
自分の考えたものが、そんなにも多くの人に提供できるってすごい価値だなって思いました。それからアルバイト入社から正社員、工場長になり取締役として14年間勤めるなかで、様々な業務に従事してきましたが、あるときに「あれ何で高校給食ってないんだろう」と、ふと疑問に感じたんです。
働いていた給食会社では、高校生の子供のいるお母さんたちも働いていて、
お母さんたちは、朝早くに自分の子供のお弁当を作って、そして働きに来て給食やお弁当を作るっていうような中で「給食会社なのに、なんでその子供たちの手弁当に置き換わる食事も提供してあげられないんだろう。」と考えるようになりました。
でもそれは行政、自治体が高校生への給食というものができないから、そういった文化がない/市場がないからという理由になっていたので、スタートアップという選択の中でイノベーション=「革新的な文化」を作れるのだったら起業しようと思ったんです。
あと3年前はコロナ禍でしたが、この時期はITやDX化が盛んな時期でもありました。
キャッシュレス化やEdTechという形で教育のICT化も広がる中でこのサービスであれば、学校や保護者、生徒の課題を解決できると思い決断したのが経緯ですね。

「給食会社の人間として」「親として」当事者意識が原動力に

Q:飲食業界で勤めてらっしゃる方で、会社を起こそうと思い至る人はあまり多くないと思うんですが、元々起業したいという計画があったのでしょうか?

全然なかったです。前職の会社で新規プロジェクトや新規事業などを考える立場だったので「ベンチャーマインド」はあったかもしれません。
しかし起業までは考えていませんでしたが、企業理念や企業の風土がある中で、「こうしたら」「ああしたら」と考えることは出来ても、実現するには難しいカルチャーはやはり存在するので、自分が考えるサービスをいつかは体現してみたいなとは思ってましたね。
でも学校や保護者、生徒、給食会社の現状の課題や悩みって実際に自分に目の前で起こっていることだったので、当事者意識を持つようにと考えを切り替えたことがターニングポイントだったかもしれません。
他人ごとだと考えたり、どうしようもない、とだけ考えていても何も変わらないなと。
誰かが行動して変えていかないと考えたときに、僕は親であり、自分の子供が学生であり、給食会社の見識もあるという全ての経緯があるからこそ、じゃあ自分がチャレンジしようと決意できたんだなと今になって思います。

産業給食業界での経験を活かして、新しい業界へ

Q:PECOFREE創業当時から今までを振り返って、特に大変だったこと、苦労したことはなんですか?

スタートアップをやろうとしても、食の業界と全然違うんですよね。
僕は前職が産業給食業なのでピッチデックや事業計画、資本政策の作成やスタートアップ業界を知ること自体に、シンプルですがとても苦労しましたね。

IT会社とのジョイント・ベンチャーを選んだ

あとは、僕たちのサービスって、アプリ開発でありプラットフォームの運営なんです。プラットフォームを作るための見識も知識もなければ、それを今から1から学んでエンジニアになれるかと言えば間に合わないんですよね。
なので一番最初はそのアプリケーションを作って、僕が考えているこのイメージを具現化して一緒にともに走ってくれる人を探すところからが大変でした。
それを見つけたのが、「イジゲングループ」という会社です。
思いついたらすぐに連絡を入れました。
そこから約半年ほど事業立案をして、その役員2名と一緒に会社を立ち上げたのが起業の経緯ですね。

Q:会社の経営において、学校での学びや、飲食の業界での社会人経験が活かされていると感じる場面はありますか?

僕たちは学校と給食会社のマッチングプラットフォームを運営しているので
給食会社さんとアライアンスしないと、全国の学校へ結びつけられない。なので給食会社の知見や見識を持っていることが、ものすごく役に立っています。
給食会社の大変さだとか、献立の大変さ、製造と配送の仕組みが全部わかっていますし、その中で何をDXしたら、これから効率化できるっていう部分もお話ができる。
また、学食の事業運営も前職でおこなっていたので、学校側のペインも分かっていたことが強みになりましたね。

目指すのは、「家族の輪」を創出するような価値提供

Q:現在、会社の設立から3年というタイミングだと思うのですが、今後の展望などがあれば教えてください。

僕たちの現状のフェーズとして、学生の食サービスのプラットフォームであり、お弁当の提供という形なんですけど、様々な場所に広がっています。
高校や中学校、小学校の学童施設、専門大学や大学。
法人企業の健康経営という形で、オフィスランチで健康的な食事を提供するという事業も始まっています。

僕たちは「食事を提供している」という側面はもちろん強いんですけど、僕は「ウェルビーイング要素」も強いと思っているんですよ。
手間暇の負担をなくしたその1時間で、親子のコミュニケーションに1時間を使える。こういったウェルビーイングを僕はこれから届けていきたいんです。
僕も高1と中2、小3の子供がいまして、部活や塾に行き始めたら帰ってくるのは夜の9️時とか10時。帰ってくるのが遅くなると、子どもと本当に喋れるのって1時間ぐらいです。子供たちは土日も遊びに行くので、本当に喋る機会が子どもが大きくなるほどなくなります。またお母さんは働いていると、朝早起きの5~6時からお弁当を作る。となると就寝時間も早くなりますしね。
そういった悩みの中で負担を少し軽減することによって、1時間、「今日、お弁当を注文したらしいけど、美味しかった?」とか、「私作ってあげようか?」っていうような、親子の会話が広がる、コミュニケーションの時間を作るプラットフォームにしていきたいと考えています。そして今後も家族の楽しい時間を創出する、そういった事業をこれからどんどん広げていきたいなと思っています。

Q:社外に目を向けたときに、今、注目している事業サービスなどはありますか?

街中留学は面白い取り組みだなと注目しています。
過疎化地域の学校さんから、中心部にあるような学校さんのところに、学校から学校への留学みたいな。そういったプラットフォームのスタートアップさんとかすごく素敵だなと思って。
僕の時代でもあったらなと。
やっぱりどうやっても親なんですよね。子供たちの未来の選択肢を増やしてあげられるようなサービスは何かすごく目を向けたくなります。

求める人材は「ベンチャーマインド」に溢れる人

Q:ここまで記事を読んで、ペコフリーさんで働いてみたいと思ってくれた学生もいるかと思うのですが、貴社が採用で求めている人物像を教えてください。

そうですね。自分の中での「ベンチャーマインド」があればいいと思います。起業のために働いて学びたい、セールスやカスタマーサクセスをやってみたい、新規事業やSNS、マーケターになりたい、マーケティングに携わりたいっていう人たちは、ぜひお問い合わせください。
PECOFREEは様々な経歴の人たちが働いているので、自分にない見識や知識も学べる機会になるとおもいます。

スタートアップなのでフレキシブルにわくわくドキドキしながら一緒に進んでくれるような、そういった人材だったら最高です!

新卒でも新規事業を任せます

スタートアップは、フェーズごとによりコアな人材を採用します。
しかしそういったメンバーが入ってきても負けないスキルアップしようと努力する創業メンバーもたくさんいるので、そういったコアな人材になりたいという経営目線を持ってる人たちが入ってもらえると嬉しいですね

新卒者でも新規事業を任せたいと考えていますし、現状としてうちも半年でCXO2名ぐらい輩出しています。熱意がある方にどんどん事業を任せていきたいと考えています。

未来を担う大学生へメッセージ

Q:最後になりますが、本企画は「起業やスタートアップ就職、スタートアップでのインターンに関心を持つ大学生の読者」が、注目企業の社長から成功法則を学ばせていただくという企画になっております。読者の学生に向けて、メッセージをお願いします。

スタートアップであっても、大手企業の就職であっても、そこで働いた部分のスキルっていうものは一つも無駄にならないので、たくさんチャレンジしてほしいとおもいます。
ただ、「何を覚えるのか」という部分を大事にして欲しいです。
日々時間は過ぎていくので、僕が良く伝えるのは、「やること・やれること・やりたいこと」この三つを1ヶ月ごとに繰り返して、1年ごとにその目標を立てることを大事にした方がいいですよ。と伝えています。

最初はやるべきことを会社の仕事として渡されます。OJTやオンボーディングがあって、「これを覚えてください。」それがやることですね。
それから2ヶ月目は、自分の持っているスキルの中でプラスアルファの仕事、自分の「やれること」を考えてみてください。
3ヶ月目に、ちょっと事業へ解像度・理解度が深まってきたら、「自分のやりたいこと」を考えて発言してみる、実行してみる。

いつもやることだけ考えていたら仕事が楽しくなくなっちゃいます。最後のやりたいところに近づく努力やそれが叶う成果が働くうえで一番楽しいとおもいます。例えば企業で働くにしても2〜3年間ぐらい下積みして、その後起業するんだとか。自分の中で計画や目標を作っておくと良いと思いますし、この癖さえつければ、学校や仕事であっても上手く進めていけると思いますね。皆さん頑張ってください!

今回お話をお伺いしたのは・・・

株式会社PECOFREE
代表取締役 川浪 達雄 氏
1984年 福岡県福岡市生まれ

高校在学中から数々の飲食店での勤務を経験。産業給食業界 にて14年間勤め、取締役として従事。
産業給食業界での経験、また子供を持つ親としての経験をもとに、「共働き世帯が、高校生の子供にお弁当を準備する負担を減らしたい」との思いで、2021年に株式会社PECOFREEを設立。

 

「食」であらゆる人がつながりHAPPYな世界をつくる

PECOFREEでは、学生に自由な食事を提供することを通じて、人・モノ・コト・想いを繋ぎ、HAPPYな世界を作り出すことをミッションに掲げており、2021年2月の設立当初から開発・運営を行っている、スマホで選べるスクールランチ・オフィスランチの予約注文サービス「PECOFREE(ペコフリー)」は、福岡県・関東圏を中心に全国500件以上の学校・学童・企業で導入されています。学生へ「栄養バランスのとれた食事」を提供するのはもちろん、学校・学童・企業へ「食のインフラ構築」を、保護者へ「家事負担の軽減やお子様と過ごす時間」をお弁当業者へ「地域の方とつながる新しい選択肢」をといったふうに、事業を通じてあらゆる人を繋げることで、HAPPYな世界を作っていきます。

会社名:株式会社PECOFREE
所在地:福岡県福岡市南区塩原1-28-1

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